Illustratorで書き出したPDFをメールで送ろうとすると、容量が重くて送れない。
そんな時はPDFプリセット、Illustorator編集機能、圧縮の3つの設定を変更するだけで、メールに添付できる容量の軽いPDFが簡単に作成できます。
先日、仕事中に調べて、たまたま発見したんですが、とっても楽チンです。
8年間デザインのお仕事してても、未だに新しい発見ってあるもんですね。
ではいってみましょう。
PDFファイルが重い原因
メールに添付するファイルの容量は、だいたい2MBまでが一般的。
これ以上になると、受信するのも時間がかかって、相手に迷惑をかけちゃいます。
今まで、Illustratorで書き出したPDFは、オンラインの無料圧縮サービスなんかを利用して容量を小さくしていました。
細かい事なんですけど、地味に手間がかかる。
そんな感じでした。
ちなみにPDFが重たくなる原因は、この2点です。
1.Illustratorの編集機能を保持したまま、PDFで保存している。
2.画像がWeb用に最適化されていない。
Illustratorって印刷物の作成で頻繁に使用するソフトなので、全体の設定がWeb用には最適化されていません。
なのでPDFを書き出す時も、設定を少し変える必要があるんです。
それでは実際にPDFの書き出し方法について紹介したいと思います。
必ず複製で保存
IllustratorのファイルからPDFで書き出す際は、必ずメニューから[複製で保存]を選択します。
[別名で保存]だと、現在開いているIllustratorファイルがPDFに変換され、後から追加編集する場合、元のIllustratorファイルを再度開き直す必要があります。
[複製で保存]の場合、開いているIllustratorファイルはそのままで、コピーファイルとしてPDF保存されます。
後から追加編集する場合でも、開いているIllustratorファイルを続けて編集できるので、ファイルを開き直す手間が省けます。
プリセット設定
Adobe PDF プリセットの項目を[最小ファイルサイズ]に設定。
[Web表示用に最適化]のみにチェックが入っている状態になっていればOKです。
圧縮設定
圧縮を選択すると、埋め込まれる画像の画質などを設定できます。
基本的にはこのまま[PDFを保存]で大丈夫です。
ダウンサンプル(バイキュービック法)は、圧縮しても滑らかな色の表現を保持してくれます。
圧縮方法はいくつか選択できますが、頻繁に使うのは、ダウンサンプル(バイキュービック法)です。
100ppiや150ppiという数値は、画像の解像度を表すもので、PC用の画像解像度は72ppi。
印刷物になると350ppi程度の解像度が必要になります。
解像度を簡単に言うと、画像のきめ細かさ。
数値が高いほど、画像がきめ細かくなり、容量も大きくなります。
解像度はweb用なら72、印刷用なら350と覚えておけばとりあえず大丈夫です。
ファイルサイズの比較
同じIllustratorのファイルですが、左が何も設定せずに保存したPDF(4MB)
右がプリセットの設定を[最小ファイルサイズ]で保存したPDF(192KB)
同じPDFでもこれだけファイルサイズに差が出ます。
PCやスマホで閲覧するだけの場合は、[複製で保存]→[最小ファイルサイズ]でOK。
iPhoneやiPadで閲覧する場合
Illustratorから書き出したPDFは、iPhoneやiPadで開くと、色合いが変わって見える場合があります。
そんな時はこの設定を行っておけば大丈夫です。
プリセットは先ほどと同様、[最小ファイルサイズ]を選択。
左の項目から出力を選んで、出力先を[sRGB IEC61966-2.1]に設定します。
つづいて、左の項目から圧縮を選びます。
解像度の数値の設定を下記の通りに設定。
画質は[最高]に設定しましょう。
[PDFを保存]で終了です。
iPhoneやiPadで閲覧する場合だけ、画像解像度と出力設定を変更する必要があります。
まとめ
いかがでしたか?
僕は今まで、IllustratorのファイルをPhotoshopで開いてPDFを作成していました。
Illustratorで書き出したPDFはめちゃくちゃ重くなるっていう先入観。
すぐ捨てました。
知らなかった方は今日から是非試してみてくださいね。
でわ。
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