チラシやポスターを印刷会社に発注する場合、色校正という作業が必ず必要です。
今日お話するのは、地元に根付いた、営業の人が直接データを取りにきてくれるような印刷会社さんのお話です。
ちなみにネット上の印刷業者は色校正がでない場合が多いです(オプションでやってくれたりします)
それでは実際にどんなことをするのか、簡単にご紹介したいと思います。
まずは、モニタ色と印刷色の違いを理解しよう
デザイン業界ではよく知られている、モニタと印刷物の色の違い。
パソコンのモニタで見る色と実際に印刷した色では、実は全く異なった見え方をするって知ってました?
モニタはR(レッド)G(グリーン)B(ブルー)の3色、印刷物はC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー K(ブラック)の4色で表現されます。
下の写真を見ると左のRGBカラーの方が発色が良く鮮やか、右のCMYKカラーの方が少し沈んだ暗めの発色になる事が分かりますよね。
印刷物の場合は、モニタ上で色を濃いめに設定すると、印刷した時に丁度良くなる場合が多いです。
色校正ってなんで必要なの?
ここからは全て印刷物で扱うCMYKカラーのお話です。
例えば印刷会社に仕上がりの色をCMYKの数値で伝えました。
何故か思っていた色と違った色で商品が納品されます。
でもこれって、印刷会社は悪くないんです。
なぜだと思いますか?
実は同じCMYKの数値でも印刷する機械やインクによって色味が異なるからです。
ぶっつけ本番(色校正なし)だとこんな事が普通におきます。
3種類の色校正
印刷に入る前には必ず「こんな風な仕上がりになりますよ」っていう仕上がり見本(校正紙)を印刷会社から渡されます。
そこで色に間違いがないか確認します。
色校正には簡易的な校正から厳密な校正まで下記の3種類に分類されます。
1. 簡易校正
実際の印刷で使用する機械や紙ではなく、家庭用プリンタレベルの印刷機で色見本を出力。
あくまでも簡易的な校正の為、実際の仕上がり色とは多少異なります。こんな風な色味になるぐらいの認識で大丈夫。
3種類の校正の中では最も低コストで短納期。
ネット業者はこのタイプが多いです。
データー入稿後に不安な方にはお勧め。
2. 本紙校正
実際の印刷で使用する紙とインキを使用した色見本を頂けます。
簡易校正より仕上がりの色味に近い校正方法です。但し、簡易校正より少しコストがかかります。
3. 本機校正
仕上がりの色に最も近い校正方法。コストと日数がかかる為、ちょっとした印刷物ではあまり使用していません。
パッケージデザインなどの重要なプロジェクトの際はよく使用する校正方法です。
最近ではデジタル技術が進歩し、簡易校正でも仕上がりにほぼ近い色見本を頂ける事が多いです。
よほどのものでない限り簡易校正で十分です。
まとめ
RGB(モニタ)とCMYK(印刷物)の2つの間で色味が違います。
さらにCMYK(印刷物)でも印刷機械やインクによって色が違いますっていうお話でした。
もし自分のプリンタで印刷する場合、モニタの色と違う時は、印刷するデータの上に白の画像を乗算モードで乗せて印刷すると、モニタに近い色で印刷できます。
でわ。
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